ビューティ＆ウェルネス専門職大学理事長
下村朱美
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ビューティ&ウェルネス専門職大学学長
室伏きみ子氏
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健康寿命をのばそう運動主宰
西川りゅうじん氏

「ビューティ＆ウェルネス専門職大学」〜美と健康を科学し、高度な専門職業人を育成〜

港町横浜に日本初の美と健康の学び舎が誕生‼

西川：ビューティ＆ウェルネス専門職大学の開校、誠におめでとうございます！下村理事長、室伏学長をはじめ、ミスパリ学園の皆さんのご努力の賜物ですね。幕末維新に、舶来の西洋医学、美容が最初に輸入された港町横浜に、日本初の美と健康の学び舎が誕生したことは、日本にとっても地域にとっても素晴らしいことです‼

下村：明治の文明開化のころからハイカラで、今も日本のおしゃれをリードする横浜に本学を開学できたことは、まさに天の巡り合わせです。エステティックは、その昔、病を患った人を祈祷師がオイルマッサージなどで癒したことに始まるといわれます。今やエステは日本が世界に誇る美と健康の一大産業に成長しましたが、さらなる発展のためにはサイエンスによる裏づけの必要性を痛感していました。化粧品を使う順序や機器やマッサージ法などすべてを科学的に有効で安全であると検証することが求められています。そこで、日本を代表する女性科学者の室伏先生にお願いしてカリキュラムを創っていただき、本学の卒業生は「ビューティ＆ウェルネス学士（Bachelor of Science in Beauty ＆ Wellness）」を取得することができるようになりました。

西川：エステによって美しく健康になれる作用機序を科学的に研究分析することは、施術を受ける人、施術する人の双方にプラスですね。

下村：施術を受けることで、体が引き締まり、肌もキレイになり、健康になって、明るく積極的に変わったお客様を何万人も見てきました。しかし、その効果を裏づける科学的エビデンスが明確ではありませんでした。それをこの大学のアカデミアの先生方の研究によって解き明かし、お客様に納得していただくとともに、エステティシャンの社会的地位を向上したいと考えています。

西川：なるほど。ここは美と健康を科学する研究拠点でもある訳ですね。右脳で感じる美しさと健やかさにプラスして、左脳で科学的に研究分析したエビデンスがあれば、効果効能が立証され、安心感と信頼が増すに違いありません。

室伏：従来の美容やエステティックには、科学的裏付けが十分でなかった点がありました。「優れた技術を持って頑張って働いている方たちにもっと自信とプライドを持ってもらいたい。そして、社会的な地位を向上させ、尊敬される職業にしたい」という下村理事長の想いに共感し、美容と周辺技術を科学として探究し、新たな学術として確立することを目指しました。

西川：下村理事長と室伏学長は最高で最強のタッグですね！

西川：明治維新、第二次世界大戦後の日本の発展には、和魂洋才がベースにありました。日本人の誠実で実直な精神で西洋の進んだ技術を真摯に学んで応用し、日本の科学技術、医学、美容は進歩してきました。今や日本のエステティックの細やかな心配りと施術は世界一のクオリティです。下村理事長が経営されているミス・パリの和を追及したスパ「WASPA」は海外からのインバウンド観光客にも大人気です。今後は和魂洋才の逆の洋魂和才で世界に発信していくべきですね。

室伏：私は、これからは和魂和才だろうと思っています。日本人は昔から学問を遊びに取り入れてきました。ゲーム感覚でわからないことを解き明かすことを楽しむ文化が脈々と息づいています。これを生かさない手はありません。

下村：私たち日本人がもっとも自慢できるのは、世界一の長寿国であることでしょう。世界のセレブリティは、華道、茶道、香道のように道を極めることの重要性を知っていて、日本文化に憧れを持っています。それに、日本食の美しさも誇りです。日本食は器も美しく、目で見てもうれしく、食べても美味しくて、幸せホルモンがいっぱい出ます。休みの前には必ず学生たちに、田舎のおじいちゃん、おばあちゃんのところに行ったら、何を食べたらそんなに元気でいられるのか、何を食べたらそんなに肌がツルツルになるのか聞いてみてと言っています。

室伏：日本人の長寿も日本文化も世界に誇るべきものです。他方で、日本社会が停滞している原因には多様性の欠如があります。国会議員の発言が問題になりましたが、老若男女が心の中に潜んでいる偏見を取り除いていかねばなりません。皮膚や髪の色が少しずつ異なる人がいるように、男女を明確に分けられないことも若い人の多くは理解しています。思考の視点と理解のスペクトルが広がり偏見がなくなってきていると感じます。多様な人たちとコミュニケーションを取りながら一緒に学び、一緒に仕事をすることから生まれるものは大きいのです。多様な存在を認め合って、多様性の中で新しいものを見出すことが、これからの日本には大切になってくると思います。

西川：ここ横浜から文明開化が始まったのも欧米や中国など海外の多様な文化と日本の文化が触れ合ったためですね。戦後すぐの日本の平均寿命は50歳でしたから、日本人が世界一の長寿になったのも、西洋の医療、衛生管理、栄養学を日本にマッチするように生かしてきたからでしょう。

下村：日本には和漢、和洋の技術を融合させた美しく健やかに長生きする秘訣がたくさんあります。それらを先生方に分析・検証していただき、世界に通用する日本発の美と健康の技術と商品に昇華させ、海外に輸出したいと考えています。

室伏：全ての方々が、美しい心と体を持って健康で暮らすことが何よりも大切です。さまざまな領域でご一緒できること、お役に立てることがありそうです。本学の教授陣には素晴らしい方々が揃っていて、学生達の教育に誠心誠意向き合っています。開かれた大学を目指していきますので、地域の皆さんには本物を体験していただきたいと思います。

下村：ここは本当に心地の良い場所です。風に吹かれているだけでも気持ちのいい所ですので、ぜひお立ち寄りください。都築区、横浜市、神奈川県の近隣エリアの皆さんが、美と健康について学び、健康でイキイキと楽しく長生きされることを願っています。そのためのさまざまな気付きを大学から発信していきますので、参加していただけるとうれしいです。

西川：ありがとうございます！下村理事長、室伏学長のお話をうかがっていると、大学が地域とともに、お二人のように、美しく健やかに生きるビューティフル・エイジングを目指しているのだと感じました。

室伏：私は以前にサイエンスカフェで「グレイスフル・エイジング（優雅に年齢を重ねる）」をテーマにセミナーを開いていました。この学び舎を素敵な老若男女が集うグレイスフル・エイジングの発信基地にしたいと思っています。

西川：ビューティ＆ウェルネス専門職大学は、日本から世界をリードする美と健康の殿堂になりますね。下村理事長と室伏学長のご健勝と大学のご発展を心からお祈りします！

学校法人ミスパリ学園理事長、株式会社ミス・パリ代表取締役。池坊短期大学卒業後、アメリカ留学などを経てエステティックサロンを創業。現在、「ミス・パリ」「ダンディハウス」「WASPA」等を展開。日本ニュービジネス協議会連合会副会長、東京ニュービジネス協議会会長、内閣府男女共同参画推進連携会議議員などを歴任。2022年、財界経営者賞受賞。「ミス・インターナショナル世界大会」を主催する国際文化協会会長を務める。

ビューティ＆ウェルネス専門職大学学長。お茶の水女子大学名誉教授。お茶の水女子大学理学部、同大学院修士課程、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。医学博士。ニューヨーク市公衆衛生研究所奉職後、お茶の水女子大学教授、理学部長、理事・副学長などを経て学長を務めた。ルイ・パスツール大学（現ストラスブール大学）客員教授（名誉博士）、日本学術会議会員、文部科学省・経済産業省・内閣府の審議会委員、NHK経営委員/監査委員、日本医療研究開発機構監事などを歴任。フランス政府より教育功労章シュヴァリエ受勲。