SAM × 西川 りゅうじん【知っ得健康対談】

SAM× 西川 りゅうじん 【知っ得健康対談】

ダンサー・ダンスクリエイター
SAM氏
×
健康寿命をのばそう運動主宰
西川りゅうじん氏

《ダレデモダンス》で体も心も健康に!

30周年を超え新スタート!

西川:TRFデビュー30周年の武道館での記念ライブの成功おめでとうございます!SAMさんが立役者としてダンスを広めていただいたおかげで、今や小中学校の体育のカリキュラムにも健康づくりのためにダンスが採用されるまでになりました。そのダンス界のレジェンドSAMさんが30周年と還暦を超え、新たなチャレンジをスタートしたと話題を呼んでいますね。

SAM:2024年の夏にDJ KOOとJ-RAPユニット「B.O.C(ビー・オー・シー)」でデビューしました。「人生100年時代のTOPメッセンジャー現る!」をコンセプトに、この歳だから生まれるメッセージを伝えていきます。いくつになってもハングリー精神を失わず新しいことにチャレンジすれば、心身が活性化し、元気でいられることを体現したいと思っています。

楽しむのが続けるコツ♪

西川:心身の健康といえば、SAMさんは誰もがダンスに親しみやすい環境づくりとアクティブシニア世代の健康寿命を伸ばすことを目的に、2016年に一般社団法人のダレデモダンスを設立して代表理事をつとめていますね。ご実家は設立70余年のさいたま市の丸山記念総合病院で、男性の家族は全員が医師という医者一族であることが、人生の後半戦になってつながってきた部分もあるのですか?

SAM:60歳で還暦という通り、暦が一周まわってシンクロしてきたように感じます。いとこの丸山泰幸医師がダンスのイベントを見に来たときに、たくさんの高齢者も楽しそうに踊っているのを見て衝撃を受け、「リハビリに有効にちがいない」と相談を受けたのがきっかけでした。その後、2年かけて、彼とダンスによる効果測定のエビデンスを取って検証を重ね、高齢者にも負担がかかりすぎず、楽しみながら踊れる健康エクササイズ「ダレデモダンス」を完成させました。

西川:でも、ダンスというと「踊ったことなどないし ……」と腰が引けてしまう人もいそうです。それに、運動を始めてもやめてしまう人が少なくありません。

長続きするコツはありますか?

SAM:ラジオ体操やお掃除くらいの運動強度なので、高齢者でも主婦でも、まさに老若男女がダレデモ、リズムに合わせて安全に体を動かすことができます。続けるコツは、とにかく、楽しむこと♪ 楽しければ、自分から「やりたい!」という気持ちになって続けられます。初めてワークショップに来るダンス未経験のご高齢の方は、ほとんどの人が不安な気持ちでいらっしゃいます。ところが「振付を間違えてもいいから、とにかく楽しくやりましょう!」と伝えると、皆さんが踊っているうちにドンドン笑顔になって、「こんなに楽しいとは思わなかった。毎月通います‼」と言ってくださいます。

認知症・うつも予防改善

西川:体を動かすことは体の健康のみならず、心の健康にもプラスですね。

SAM:その通りです。病院でのワークショップを始めて7~8年になりますが、心臓の手術をした患者さんの再発防止に役立っており、とても嬉しいです。スタジオやカルチャースクールでも定期的に開催していますが、ワークショップが楽しみになると、新しいダンス用のTシャツやシューズを買ったり、参加する日はお化粧するなどワクワクが生まれます。ダンスはフィジカルにもメンタルヘルスにも明らかに効果が高いです。

西川:SAMさんは医学会などでもダレデモダンスの効用について講師として登壇されていますね。

SAM:ダンスは前期認知症、および、うつ病への予防・改善にも効果が期待できるとされているのです。振付を覚えるには頭を使いますし、リズムに体の動きを合わせるために全身の神経と筋肉を使いますから、いいことずくめです。

西川:ダンスで普段、使っていなかった脳や神経や筋肉を呼び覚ますわけですね。

SAM:「サバイバルダンス」ならぬ「リバイバルダンス」という、誰もが知っている昭和歌謡で昔を懐かしみつつ楽しく踊れる筋トレ・脳トレダンスのプログラムも創っています。

ダンスは恩人

西川:医師の家系で育ったダンスの第一人者のSAMさんだからこそできるライフワークですね。

SAM:ダンスは私にとっての恩人です。ダンスを通じてみんなの健康づくりのお役に立つことは私のダンスへの恩返しなんです。

西川:人生100年時代のTOPメッセンジャーとしてのさらなるご活躍に期待しています!

SAM's Topic ダレデモdANCE
Ryujin's Topic パンダフェス

SAM氏プロフィール

プロフィール

1993年ダンス&ボーカルグループ「TRF」でデビュー。SMAP、浜崎あゆみ、V6、郷ひろみ、東方神起、BoAなど数多くのトップアーティストの振付、プロデュース、次世代ダンサーの育成、幅広い年齢層へのダンスの普及に尽力し、日本ダンス界を牽引してきた。「ダレデモダンス」を考案し、2016年一般社団法人ダレデモダンスを設立、代表理事に就任。南カリフォルニア大学デイビススクールジェロントロジー学科通信教育課程修了。